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企業が求める人材像
   
 この資料は研究室の学生に就活の参考資料として配付したものです。学科では3年次の11月には研究室配属が決まり、4年次までは就活指導が主となります。このページはその際に用いた資料です。就活関係の書籍は余り参考にしないで、企業の人事課の方との付き合い、学生の就活、就職試験から判断し、オリジナルなものを作るよう工夫したつもりです。時期などは現在と異なる場合があるかも知れません
 別ページ「学習方法マニアル」もご覧下さい。
 
1.採用活動の流れを知る   【Keyword : 早期化
 
 大手企業は、3年次の12月にエントリーシート締め切り、1月からは会社訪問受付、就職試験の実施などに見られるように、就職協定が廃止されてからは、早期化と採用期間の長期化が見られる。従って、3年次のスタート時点から就職に対する準備が必要である。遅くとも夏休みには企業研究をスタートさせる。
 採用情報公開のピークは3年次の11月
     セミナー開始時期のピークは2月
2.企業の採用スタンスを知るの流れを知る   【Keyword : 厳選採用
  
 企業おいて、企業の浮沈は人材に大きく左右され、特に社会情勢が厳しい現状では、余剰人員採用の余力はなく、人材の厳選が必須となっている。自分が会社の社長であったら、どのような人材を採用したいか、逆の立場で考えれば理解しやすい。果たして、「現在の自分を採用したくなるかどうか」を考えてみる。 
 
    徹底した質の重視 
 
企業が採用に際して、「企業に貢献してくれる人物か」が基本的なスタンスである。
就職試験では、筆記試験においてある基準以上の学力は要求されるが、「自己分析力」、 「コミュニケーション能力」、「入社意欲の高さ」などを問う面接試験を最も重視している。
就職試験は、大学での定期試験より、かなり厳しいことを自覚すべき。
 
3.採用される人材を知る   【Keyword : 二極化、即戦力
 
 以前は、企業内教育で時間をかけて人材を育成する状況にあったが、特に社会情勢が厳しい現状では、即戦力となる人材を特に重視する。学生の資質は勿論、企業に入社した後の自分なりの具体的な目標をしっかり持っている人物かどうかを判断する。
 
企業が自分に何を求めているかを知る
入社の意欲は?
入社してどのような仕事をしたいのか、明確な考えはあるか?
企業が求める資質を持ち合わせているかどうか?
 これらの要求に応えて合格を得るためには、まず、企業の組織(どのような部署があり、そこで何をするのかなど)、企業がどんな製品を作ったり、販売をしたりしているか、同種の企業と比較し何が特徴か等を調査する必要がある。企業に関するあらゆる情報を
  
インターネット 企業研究は十分に
就職情報誌
会社案内
 ◆ 会社訪問時の資料
 
等から収集する。そして、これらの情報から、自分がやりたい仕事は、どの部署で、どのような仕事をしたいかを"具体的"に言えるようにする。そして、そのことが大学時代で学んだ知識や科目、卒業研究、学科の教育方針や特徴など、どのように生かせるかを関連づけられれば論理性が出てきて、説得力がある。
   「受験企業をよく調べている」→「入社の意欲は十分」と判断できる。
 
●企業が求める資質とは:おそらく、大学で学んだ基礎知識がしっかり身に付いて、これを応用展開できる力と考えられる。
 
4.就職活動のポイントを知る  【Keyword : 自分を知る
 
 大学は、「人格の形成と教養を身につける」のが目標の一つでもある。大学で学んだ人間としての総合力が問われる。しかし、最近はこれらを目指す学生は少なくなり、常識を持っている人物か気配りができる人物が問われている。
                 自分の適正、能力を知る。
日常の挨拶が当たり前にできるか、上司に対する応対は、敬語は使えるか。
仕事はグループ単位でする場合が多く、先輩や同僚と仕事がスムーズにできるよう
 「コミュニケーション能力 」、「会話ができ、相手を理解できるか 」が必須。
以上の知識は、普段から心がけ、先生や社会人との会話で学ぶか、書店で本を探して購入して勉強する。
気配りとは: 日本人特有な、人を心地よくさせるさりげない配慮で、やりすぎると ゴマすりになる。

 
■【Keyword : 社会を知る           社会情勢、経済動向を知る。
 人間は常に一般社会と関わっている。特に企業においては、社会の一般動向を知らなければ売れる製品は開発できない。
毎日、新聞を読む習慣を付ける。
最近は、夜のテレビのニュースでは内容を簡単に解説している番組が多い。

 
■【Keyword : 会社・仕事を知る        業界の知識、パソコンの技術。
 車や通販のパンフレットなどは購買意欲をそそるよう写真や文章内容等、最大限の配慮がなされ、作られている。 インターネットのホームページや会社案内は、同様に、会社を売り込むためのものであり、ごく一部であり、受験者が首をひねる実情は書かれてはいない。
 仕事の実際の内容や企業の雰囲気は、就職課の資料同窓会誌などで先輩がいるかどうか調査し、居れば電話をかけ実際の情報を得るようにする。このような努力をすることにより、入ってから「会社のイメージが違う」との原因で辞める確率は低くなる。
 
パソコンで、ワープロ、表計算、プレゼンテーションができるのは当たり前。できなければ、入社時から差がついてしまう。IT時代、さらに、高度なパソコン利用技術を身につける。例えば、プログラミング技術、マクロ処理技術等。プログラミングを経験すると、コンピュータやパソコンがどのように動いているか理解でき、高度な扱いも可能になります。また、プレゼンテーションは仕事をするとき、自分の企画や仕事の成果など発表する場合などは日常的に使用すると思いますので、きれいで説得力があるプレゼンテーションは重要です。美的感覚も必要とされます。
 
■【Keyword : なりたい自分をイメージする
 大学4年間で、「どのような生活を送れば自分は満足な状態になり、幸せか」という人生設計をすることが最も重要である。常に生活が不満足な状態であるのに、良い仕事をするのは不可能と思われる。人生設計の中に、企業での仕事がどのように組み込まれているかをはっきりさせることである。こうすることにより、面接での「意欲の高さ」も説得力のあるものとなる。
 工学部を卒業した学生の仕事を大きく分類すると
 
常に机の前でする設計のようなディスクワーク
工場内で、製造機械の周りで仕事をする生産技術の仕事
空調設備関係の仕事は、現場と共に仕事があり、長期出張、現場の下請けの企業や作業員の仕事を監督する仕事。この場合は特に、現場の作業員とのコミュニケーションができる適性があるかどうかが重要となる。
 
となるので、仕事が自分の適性や生活方針とマッチングするかどうかを考える必要がある。
 
■【Keyword : 自分の言葉で表現する
 面接などの場合、「面接試験マニァル」に書かれていることを述べても説得力がない。人気のある企業ほど倍率が高く、人より説得力のある受け答えをすることが必要となる。「面接試験マニァル」通りの丸暗記の答えでは人とは差はつかず、評価は低くなる。
 
普段から新聞や本を読み、いろいろな言葉を知り、語彙、表現力を豊富にする。
先生や先輩の話を注意深く聞く習慣を身につける。TVのニュースなども有効。
億劫がらずに、いろいろなことを積極的に行い、多くの経験をする。
常に基礎から考えて、行動する習慣と、基礎から考えることのできる能力を身につける。 講義や実験などに対して真剣に取り組むことにより可能。
 
企業が重視する点 上位3つ
@
人柄
  好印象を与える人、気配りのできる人、協力できる人、人の話を聞き理解できる人
 常識がある人、謙虚な人、民主的な人、公共心のある人、差別をしない人、約束や時間を守る人(挨拶ができるや敬語を使えるなどのことは最低限必要な条件)。コミュニケーション能力など。
 
A
今後の可能性
 大学での基礎力が身に付いている、学ぶ姿勢が常に感じられる、行動力がある、基礎から考える能力がある、論理的に考える能力が身に付いている、大局的に判断できる、健康的である。
B
熱意
 常に真面目に取り組む姿勢が見られる、目が輝いている、行動力があるなど、自ずと仕草や目つきに現れる。
 
 
 八戸工業大学では担任制度というのがあり、各学科、学年に必ず1〜2名の担任がいて、年度初めのガイダンス、普段の学生からの相談などを受けている。就職の求人に来た企業の方から、「廊下でほとんどの学生さんに挨拶され、都会の大学では考えられない」、「階段を上がるとき学生さんが荷物を持って手伝ってくれた」など良く言われました。入学時、お客さんや先生に対する挨拶などは担任が厳しく指導します。卒業研究の研究室配属は、3年次の10月に決定し、3年次は研究室毎に就職指導を行っていました。
 
■最近の就職状況について 
 
 平成23年1月の時点で、大学4年生の就職内定率は70%以下、しかし求人数は多いと報道していました。大企業は求人数が少なく、中小企業(従業員300人以下)がかなり多いとのことです。求人数は受験者数を大幅に上回っているとのことでした。学生は安定志向で中小企業を望まないとの分析でした。
 CAS(Cells Alive System ,細胞が生きているという意味)冷凍システム痛くない注射針等開発したのは中小企業で、米国のNASAに製品を納入している中小企業も多数あります。NHKの科学番組を見ると結構放送されています。以前から、大企業は組み立て、部品の設計製作は中小企業と言われたことがありました。日本の中小企業の技術力の高さを知らないから受験も敬遠されると思います。大企業で何千人の中の一人より、中小企業では上司も部下の能力を認めやすく、身の丈にあった活躍が出来ると思います。 就活予備校が主催して、バスで中小企業巡りのツアーも放送していました。
 大学時代、3年生の時、工場見学旅行と2週間の工場実習(最近はインターンシップ)がありました。私は大手のカメラを作っている企業に行きました。現在あるコピー機が製造され始めた頃です。ラインに入ってカメラの組み立てで同じ作業を繰り返している方、部品をマイクロメータで測定し検査をしている方、カメラの修理や故障原因を調べている方、新しい機種を開発している部門の方、管理者の方などいろいろな部門を周り、いろいろな仕事を体験させていただきました。中卒か、高校卒か、専門学校卒か、大卒か、大学院卒かで仕事の種類、仕事の発展性など変わってきます。インターンシップがあったら参加することをお勧めします。どの仕事も企業にとってはなくてはならないものですが、いつも単純作業で興味を感じるかどうか現場を見れば実感できると思います。道路工事や建設現場でもよく観察するといろいろな仕事があることが解ります。
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