チャフウォールの塗り方
ビニールクロスの上に塗布 壁紙のリフォームに最適
|
以前、研究室のコンクリートの壁面、来客室の壁面などチャフウォールを自分で塗布しました。また、公的な三階の建物のコンクリートの壁面に、壁材はチャフローズコーポレーションからの寄付と作業は学生さんにお願いして塗布しました。素人でも、まずまずの仕上がりでした。チャフウォールは塗りむらが少なく、素人でも簡単に塗布できます。以下は、職人さんのやり方も参考にして、経済的なチャフウォールの塗布方法を経験から得たものです。本格的な塗布方法についてはチャフローズコーポレーションのカタログを参照して下さい。
|
@ 素地こしらえ(ビニールクロス面の素地ごしらえ
|
● |
ビニールクロスの汚れが特にひどい場合は洗剤で落とし,乾燥させる。 |
● |
き裂がひどい場合は,日曜大工店でパテを購入し穴埋め,表面が平らになるまで調整し乾燥(通常24時間)させる。
パテ乾燥後、研磨紙(#120〜180) 表面を平らになるまで研磨する。き裂が小さい場合は,チャフウォールを固めに練ってヘラなどで埋め,乾燥させる。凹凸がひどい場合は研磨紙で研磨。研磨は,研磨紙を20ミリ角程度の木材に巻いて,平面部で研磨。 |
● |
クロスが浮いている部分は日曜大工店で壁紙用接着剤を塗り、壁紙用ローラーで下地に接着させ、2,3日画鋲等で固定。 |
● |
破けている部分がひどいときは,新しいクロスを張り替えるか,ビニールクロスの薄皮(下地と接着している紙)を残すようにゆっくり剥がして,その上に塗布する。以下に述べるように、チャフウォールを塗った障子紙を切って被せて糊で貼り付けても余り目立ちません。
|
|
A養生 |
近接する他の部材、面を汚損しないよう、シートがけ、マスキングテープかけ等、適切な養生を行う。 |
● |
マスキングテープ24mm幅程度 |
● |
15mm幅のテープに450mm,1100mm等のポリエチレンシート付き、天井部や壁下部に張るとたれても汚れない |
● |
マスキングテープは先端を指で持ち、マスクする位置に合わせる。塗布する壁面にテープの側面をぴったり付けたまま、回転させながらテープを伸ばす。密着させるときはへらを押しつけながら移動させる。指で固定すると,トゲなど刺さって結構危険。 |
|
図1 マスキングテープの貼り方
|
|
図2 プラスチックのヘラでマスキングテープを固定
|
Bチャフウォールの準備 |
● |
使用する前日に,ポリバケツなどに壁材を入れて水を加え,料理用へらで攪拌する。
・ |
プラスチックの料理用へらで攪拌後、料理用のハンドミキサーなどで攪拌。 |
・ |
水の量 100〜110% 例:材料1kgに水1〜1.1g 程度が目安。 1kgで5m2の目安 |
・ |
水を加える時期は,前日がよいが,1〜2時間程度前でも可能であるが仕上がりに影響してくる。 時間をおくのは,材料と接着剤をよくなじませるため。 |
|
● |
十分寝かせた後,使用する時は,キッチン用の金網ざるを用いて,残っているダマをこす。 これにナイロンストッキングを併用しても良い。
|
|
C下塗り塗装 ローラー刷毛の場合 |
● |
ローラー刷毛は幅180mm程度、スポンジ製が使いやすい、ローラー部の予備も日曜大 工店で 販売されている。最初は容器付きローラーセットが便利。十分寝かせた後のチャフウォールをポリ バケツからローラー容器に移すときに,金網ざるにチャフウォールを通すと、ダマが取り除かれる。 |
● |
水性塗料用30〜50mm幅程度の刷毛で,ローラーが入らない角部をあらかじめ塗布しておく。 仕上げ塗装の時も同様。 |
● |
塗料適量ローラーに付け,台の上で転がし,ローラーにまんべんなく塗料が付着するようにする。 塗料が垂れない程度がよい。 |
● |
塗料面に常にローラーが平行になるように上下に移動して塗布する。ローラーが常に回っている ことが必要。塗りむらがあるところを修正する。チャフウオールは柔軟性のある塗料で,何回塗布しても塗りむらは出来にくい。 |
|
|
|
図3ローラー刷毛に塗料をつける |
図4 ローラーの移動 |
|
D乾燥 |
下塗り後6〜12時間(季節、温度、湿度等状況による)をかけ乾燥させる。温度が5度以下、 湿度が60%以上の場合は原則として作業は行わないが、必要な場合は採暖、十分な換気を取り乾燥させる。
|
E仕上げ塗装 |
下地塗り同様の手順で、丁寧に仕上げ塗装を行う。6〜12時間をかけ、乾燥させる。
その後,慎重にマスキングテープを剥がす。ある程度乾燥したらマスキングテープを慎重に剥がしても良い。
|
F補修 |
塗装面が,汚れたときには,水に弱い塗料なので,洗剤などは使用せず,再びチャフウォールを 塗って汚れを補修する。
|
Hその他 |
● |
塗料が付いてしまった場合は,布きれをお湯に浸し,絞って拭くと1週間以内であれば拭き取れる。道具の手入れもお湯か水でします。 |
● |
塗装後,1週間程度は接着剤の酢酸セルロースの臭いがしますが,自然素材で無害ですので心配ありません。 |
● |
塗装中に塗料が乾燥して固めになるので適宜水を加えて薄める。 |
● |
残った塗料は、DIY店で障子紙を買っておき、新聞紙の上で二度塗りする。適当な長さに切って、下駄箱、車の中、冷蔵庫などにおいて消臭に使える。障子紙:28cm幅、18.8m、
200円程度 |
|
|
|
|
チャフウォール塗装用具等
|
塗装用具 |
個数 |
備 考 |
ローラー刷毛 |
|
幅180mm程度、スポンジ製が使いやすい、ローラー部の予備(傷が付きやすく使用不能になるため) |
ポリバケツ |
2 |
水と塗料撹拌用 |
撹拌器具 |
|
プラスチックの料理用へらと料理用のハンドミキサーなど |
ダマ取り用網 |
1 |
キッチン用の金網ざる、これにストッキングを併用しても良い |
マスキングテープ |
|
24mm幅 |
|
1 |
テープ15mm幅に450mm,1100mm等のポリエチレンシート付き、壁下部に張るとたれても汚れない |
刷毛 |
1 |
水性塗料用50mm幅程度の刷毛、ローラーが入らないところに使用 |
パテ用へら |
1 |
金属製かプラスチック製、穴埋めかマスキングテープを貼るとき使用、指で張ると木材のトゲが刺さり危険。へらで押しつけて張る。 |
その他 |
|
ハサミ、ガムテープ、ウェス、新聞紙、脚立 |
|
|
|
|
図5 @プラスチックのヘラ Aクッキング用のソフトなヘラ
Aクッキング用のソフトなヘラ は、先端はソフトなプラスチックで、大まかな混合、容器に付いた壁材、角にたまった壁材を落とすのに便利
|
図6 クッキング用のハンドミキサー |
24mm幅マスキングテープ |
|
|
(a) 15mmマスキングテープ付き処理シート |
(b)引き延ばすと55cm幅のシートが付属 |
|
図8 壁材のたれで塗布面以外の汚れを防ぐ薄いシート、110cm幅のものもある。床の上などに引き延ばす
|
■ 基本事項 |
● |
チャフウォールは、所定の配合割合に基づいた水を加えるだけで使用できる。原則として使用 する量だけを、前日に水を加えてマゼラー等でよく攪拌し、接着剤をよくなじませる。
クッキング用のハンドミキサーでも良い。1kgのチャフウォールで、1度塗で、5〜10m2程度の面積が塗布できるとして見当を付ける。 |
● |
現場にて使用前に再度、良く攪拌して必要に応じて、こし分けを行う。また、現場での温度、湿度等により、材料の固さをみて、水の追加を調整する。 |
● |
基本的に下塗りをして後、乾燥してから、仕上げ塗りを行う。材料は天然素材のため、乾燥には時間を有し、下塗り後、約半日から一日程度乾燥に時間が必要。塗り回数は、吹きつけは2回塗装、ローラーは2〜3回塗装を行う。 |
● |
また、材料には防腐剤等は入っていないため、調合後、3日以内に使用し、それ以後は接着効果が 薄れるため、使用しない。 |
● |
塗装時の温度が5度以下の場合は乾燥を早めるために採暖、換気を行う。また、湿度が60%以上 の場合は原則として作業は行わない。 |
● |
塗装面、その周辺、床などに飛散、損害を与えないように注意し、必要に応じて適切な養生を行う。また、材料が飛散した場合は乾燥する前にふきとる。 |
● |
塗装面、その周辺、床などに飛散、損害を与えないように注意し、必要に応じて適切な養生を行 う。また、材料が飛散した場合は乾燥する前にふきとる。
|
|
施工方法PDFファイル |
|