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歯周病菌 全身に影響?

「口の中だけ」と思ったら大間違い
読売新聞(東京)夕刊 2001.11.26

 歯の歯肉に炎症を起こす歯周病は,歯周病菌が起こす感染症ですが,最近の研究でいろいろな全身の病気と関連があることがわかってきた。
 
早産
 早産をした妊婦の羊水中に歯周病菌が発見された。妊婦は歯周病にかかっていた。早産の引き金になった可能性がある。羊水に入ってきた歯周病菌を免疫細胞が攻撃するが,この時,いろいろな活性物質が放出され,これらの物質が胎児を包んでいる羊水膜を傷つけ,早産に繋がると考えられている。歯周病菌は血液から全身へ運ばれる。米国のノースカロライナ大学の研究では,歯周病の妊婦の43%が早産で,非歯周病妊婦の早産は6%であった。免疫細胞が菌を攻撃→生理活性物質放出→羊膜を攻撃と考えられている。
 
心筋梗塞や動脈瘤
 病巣から歯周病菌を検出,CRCという炎症に関するタンパク質に着目。重度の歯周病患者の4割近くでこのタンパク質が大量に検出された。体内で炎症を起こしている証拠。CRCは,最近,心筋梗塞のマーカーして活用されはじめ,CRCの値が高いと心臓病の危険も高まると考えられている。
 
糖尿病
 歯周病を治療すると糖尿病が改善するという報告がある。生理活性物質が血中の糖を筋肉や肝臓に送るインスリンの働きを弱めると考えられている。また。膵臓のインスリン産出細胞を傷つけるらしい。
 
食道ガン
 食道ガンの細胞から歯周病菌が高い割合(32%)で検出された。口から食堂粘膜に下がり,炎症が正常細胞のDNAを傷つけ,最終的に発ガンに結びつく。

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