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ウキの作り方(磯でのタナゴ釣り用自立ウキ等)
 
 磯でタナゴを釣るとき、へら竿とへらウキで釣っていたが、へらウキは波に弱く、もまれてしまうので、当時自作していたクロダイウキを応用して、0.5号の錘を負荷できる自立ウキを製作した。安定感が良く、ほぼ望み通りのウキにできあがった。多少変更すれば、ヘラウキ、クロダイ用ウキの製作も可能です。
【材料】
厚さ8mmのバルサーの板あるいは直径8mm程度の丸棒(日曜大工店や釣具店で購入),作るウキの大きさに合わせる。
中程度の太さの蛍光ゴムチューブ
水性塗料 \380程度,黒,白、(例えば、アサヒペン、水性エナメル、25ml)、その他蛍光レモンイエロー,オレンジなど(例えば、アサヒペン、水性蛍光塗料、25ml )
油性クリヤーラッカー
リリアン
120,240,400番程度のサンドペーパー
コーティング塗料(ポリウレタン、釣具店で入手可能、高価)あるいは二液性エポキシ接着剤(\700程度)、ワシン水性つや出しニス110mlでも良い。
カッターナイフ、小型のこぎり
その他、竹串,板オモリ,ゼリー状瞬間接着剤
   
 作り方
(1) バルサー材をカッターナイフで、長さ150〜160mm,8mm×8mm角に切り出す(丸棒の場合は直径8mm)。
(2) 角材の正方形断面の中心に竹串を両側から差し接着剤で固定。軸心になるように固定するのが最初は難しい。
(3) 角材の4面に切り出す型を描く(図@)。カッターナイフで型に沿って削る。その後、角をとり、断面を円形に整えるように削ってゆく。ナイフで自信がない場合は荒削りの後、#60か#120程度のサンドペーパーで。
 回転速度可能なドリルがあれば竹串の部分をドリルに取り付け、指を使いサンドペーパーで軽くウキを挟んでドリルを回転させると効率的に仕上げることができる。少しずつ削らないとバルサ材が破損します。力のいれ具合は経験て、こつを掴むしかありません。
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直径8mmの丸棒の場合は(1)〜(3)の一部は省略
(4) 120,240,400番のペーパーを順次使い、滑らかに仕上げてゆく。
(5) 竹串を図Aの寸法に切り落とす。
(6) 油性のクリヤーラッカーを塗る。1昼夜かけ乾燥。400番のサンドペーパーをかけ,磨いてまたクリヤラッカーを塗る。その後研磨。バルサ材の表面は硬くなり、強度が上がり、仕上げ状態も良くなる。油性の場合は筆の始末が大変なのでウキをそのまま塗料のビンに入れてしまうか、スプレータイプの塗料でも良い。
(7) 塗装
 ・先端部分20mm程度は色を付けるので、白で2度塗りし、下地を整える。
 ・好みのカラーを二度塗り。
 ・十分乾いてから、マスキングテープを巻き、残った部分を黒い塗料で塗る。
黒とカラーの境界がきれいに仕上がります。マスキングテープはDIY店の塗料コーナーで。

 

 
(8) コーティング  
 水性のクリヤラッカーやワシン水性つや出しニスでコーティング。水性の場合も3回ぐらい塗布すれば十分使える。水性の場合は筆などの始末が楽。
 強度を上げるときは、ポリウレタン樹脂塗料か二液性のエポキシ接着剤をへらなどで薄く、塗りムラがないようにすばやく塗る。
ポリウレタン樹脂は、使用しているうち濃くなり、扱いが難しく、薄め液を使ってもなじまない場合がある。高価なコーティング剤もある。
 
(9) 自分がよく使うオモリ(例えば、2B,3Bなど)を負荷にし、下側の竹串に板オモリを巻き付けて、ウキのバルサー材の先端がわずか出る程度に風呂桶などに浮かべて調整する。オモリを接着剤で固定した後、オモリを黒で塗装後、コーティング。沈んで仕舞うと使えませんので、自立用の錘を軽めにしておき、使うときは板錘で調整するようにしても良い。何本も作って慣れればうまく調整できます。
(10) 竹串の先端をとがらせて、リリアンの中に入れ一滴の接着剤で固定。ゼリー状の瞬間接着剤がリリアンに毛細管現象でしみこまないのでよい。
(11) リリアンの他端に15ミリぐらいの竹串の両端をとがらせて固定。ウキ側のリリアンにゴム管を入れて接着部をかぶせると強度が増す。
(12) ウキトップの竹串を10mm程度残して切り落とす。この部分に20〜30 mm程度の長さのゴム管を固定。
(13) ウキトップを釣具店で購入し(いろいろのサイズがある)、円錐型になっているトップの根元部分を切り落とし、20mm程度トップの中に竹串が入り、トップの外に15 mm程度の長さが出るように竹串を接着剤で固定する。本体に差し込むときのトップのつぶれ防止とゴム管に固定しやすいように。寸法は目安ですのでウキの大きさなどによって変えた方が使い勝手がよいと思います。楊子でも可能です。
(14) 再びよく使う重りを付けウキの浮力調整。不足の場合は板重りを半分の幅に切って下部の竹串に巻く。最適なように調整する。調整後,錘部分を再塗装。
【このウキの使い方と応用していろいろなウキの製作等】

 磯でのタナゴ釣り用自立ウキとして使っている。私の錘は0.5号で、トップの1/3が沈むように調整して作っている。磯での一般のウキやへらウキは、波にもまれやすい。そこで、クロダイなどの釣りで使っている自立のウキを少し小型にしたウキ作ることにした。使い勝手が良く、普通の波では倒れることなく安定して立っており、当たりも取りやすい。トップと本体を2分割できるので持ち運びも良い。また、接合部にゴム管を使用しているので岩に当たったときや先端が岩の隙間に入ったときなど折れにくくなっている。
 

 ウキの取り付け部を小型のヨリモドシにする、錘の量、寸法など変えればクロダイ用のウキにすることも可能です。トップを直結、板錘を付けないなどへらウキに改良することも可能です。最初は、日本海でのクロダイ釣りのウキを作りました。さらに太くして、先端にケミ蛍をさせるようにすれば電気ウキ代わりにもなる。トップの先端にケミ蛍が入るタイプのトップも市販されている。また30mm程度の長さの、リチュウム電池とLEDが密封された柔軟な容器に入っていて、ON-OFF可能なライトを自作ウキのトップにセットすれば電気ウキの自作も可能です。
 
 黒以外のカラーを塗るときは、あらかじめ白い塗料で二度塗りしてから塗装しないと色がさえません。
  
●夜釣り用
 ウキトップの先端部に竹串を入れ、ここにゴム管をかぶせ、用途に応じてサイズの異なるケミ蛍を入れる用にしている。 シールされ、オンオフ可能なリチュウム電池入りライトが手に入れば太めのゴム管にセットすればよい。夜釣り用の電気ウキは、太目のバルサ材を使い調整用錘も重くして多少遠投できるようにしている。ウキトップの長さも用途に応じて変える。
 

夜釣り用ウキトップ 
 

@バルサ材加工前 A研磨後 B浮力調整の板錘を付ける

 

タナゴ用自立ウキ 
電動ドリルで研磨
 回転速度可変な電動ドリルがあれば、図のように、竹串の部分をドリルに取り付け、サンドペーパーで軽くウキを挟んでドリルを回転させると効率的に仕上げることができます。回転速度を余り上げないで、加える力を加減して、少しずつ削らないとバルサ材が破損します。
 

 
塗装したウキの乾燥
 塗料を塗ったウキの乾燥はそのままですと厄介です。私は、スチロールの箱のふたに竹串部分をさして乾燥させています。
 
ウキのトップを、釣具店で販売されている細いビニールパイプ、ストロー、細いアクリル棒などで製作を試みましたが、トップの肉厚が薄くて強度のあるものが見つからず満足なトップはいまだに製作できていませんので、市販のものを使っています。
 
カヤウキ
 以前、クロダイ釣り用に、潮の流れに乗りやすいと雑誌にありましたので、直径8mm程度のカヤを釣具店で手に入れ、製作しましたが、使う頻度が低く、有効かどうか判断できていませんが、作り方だけ紹介します。その後、離れたポイントで、磯竿でタナゴを釣るためのカヤウキも作りました。
 
 クロダイ用は、40cm程度の長さの場合は図のように、根本は針金のリングでバルサ材も強度を補うため入れ、接着剤でカヤに固定。トップ側も、バルサ材をいれ、研磨し、形を整え竹串を入れ、ウキトップはゴム管を入れて付けるようにした。
 
 また、20cm程度の中通しのウキは、最初両側からドリル刃を手で回して届く範囲で慎重に穴を開け、その後、ステンレスの針金を押しながら回して少しずつ、穴を開け、反対側からも同じように穴開けします。針金は2〜3種類程度の太さのものを準備し、だんだん太くしていきます。針金の先端は磨いてキリのように鋭くします。貫通したら、アクリルのパイプ(釣具店で購入可能, 外径2mm程度)を挿入して接着剤で固定します。カヤの肉部分は柔らかく、皮に相当する部分は薄いので無理をすると割れます。慎重に加工する必要があります。また肉の部分に水が入らないように防水対策も必要と思い、バルサ材を両端に接着しています。強度を上げるためにも、針金も竹串もカヤとバルサ材の両方にまたがるように入れた方がよいと思います。あらかじめドリル刃で下穴を開けてから挿入します。手回しで十分です。
 
 塗装等はバルサ材と同様です。カヤとバルサの強度を上げるためにも最初に、油性のクリアーラッカーで処理した方がよいと思います。
 
針金リングの場合
リングの作り方はミノータイプのルアーの製作
トップの処理

タナゴ釣り用 竹串にリリアンを付ける
バルサ材は削って錘となめらかにつなげます。
 

@ 中通し、25cm  A タナゴ用25cm
カヤウキ 

カヤウキ  クロダイ用35cm
クロダイ用ウキ
 円錐ウキは製作したことがないが、写真のような変形は作ったことがある。太目のバルサ材を釣具店で購入して、キリかドリルで中心に穴を開ける。そこにアクリルパイプ(釣具店で購入可能, 外径2mm程度)を通す。パイプの長さを少し長めに取った方が、研磨や塗装の時に楽で、最後に切ればよい。浮力調整用の錘は、ナツメ型の錘を輪切りにするか、板錘を図のようにカットしてアクリルパイプに巻き付けてなめらかに研磨する。錘の重量は水に浮かべて試行錯誤して調整します。塗装は他のウキと同様ですが、バルサ材の形が仕上がったとき、表面の強度を上げるために、油性のクリアーラッカー塗布後、サンドペーパーで研磨の処置を二回行う必要があります。アクリルパイプは釣具店で購入可能です。
  
円錐ウキ 板錘で調整するとき
       

クロダイ用中通しウキ 長さ、5cm〜10cm
アクリルのパイプを挿入して中通しにしている。下部で板錘により浮力を調整
上下にソフトな夜光玉かゴム管を入れてアクリル材で糸が傷付かないようにしている
円錐ウキの応用
 図のように円錐ウキの下に、水中ウキを付けて、風の方向と潮の流れが逆方向の時使用する。円錐ウキからの上部のステンレス線は細工をしなければ出さなくても良い。重りの調整は風呂桶などで試行錯誤で行うしかありません。製作後、水中ウキのすぐ上のステンレス線に板重りを巻いても良いと思います。当地ではクロダイ釣りは日本海まで行かないと出来ませんので使い勝手は良く分かりません。
 

 
LED使用電気ウキ
 市販されているウキトップか水中ウキ用LEDは直径4.5mm程度で、電池交換タイプ@と全体がシールされ、ON-OFF可能な使い捨てタイプがある。バルサ材でウキを作り、先端にこのLEDを付ける場合は、竹串にゴム管をかぶせ、直径4.5mmのLEDが入るようにする。写真のウキは、バルサ材で作った投げようソイ釣り電気ウキです。バルサ材の寸法と自立と投げよう錘の大きさは試行錯誤で調整するしかありません。
 

リチュウム電池式ウキトップ用LED 直径4.5mm
 @電池交換可能、ゴム管付属 A密封式
 

LEDライトの固定

ソイ釣り 投げ用自立ウキ 先端ゴム管にLED

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